投書日2025年7月28日
医光融合プログラムのカリキュラムと研究室配属に関する懸念について
貴学におかれましては、日頃より学生の教育?研究環境の整備にご尽力いただき、誠にありがとうございます。
このたび、医光融合プログラムに関して、学生の立場からいくつかの懸念点をお伝えしたく、本書を提出させていただきます。
まず、当該コースにおけるカリキュラムの構成および運営体制について、以下の点に問題を感じております:
• 授業内容や履修指導に一貫性がなく、変更が頻繁に発生していること
• 必修科目の配置や内容に対する説明が不十分で、学生側が将来の見通しを立てづらいこと
• 新設コースにもかかわらず、学生への丁寧なフォローアップや明確な運営方針が見られないこと
これらは、コースの運営方針が十分に検討されないまま実施されているように感じられ、結果として学生の学習や進路選択に不利益をもたらしかねないと危惧しております。
さらに、1年次から研究室に配属される制度においても、以下のような課題があります:
• 研究活動への過度な参加を求められ、就職活動や大学院受験勉強といった学生の自主的な将来設計に支障をきたしている
• 教員側から「同じ大学の大学院に進学すること」を暗黙の前提として圧力を感じるような場面がある
• 学生の自由な選択を尊重するという観点が不十分であり、研究以外の進路を希望する学生にとって心理的な負担となっている
大学は、学生一人ひとりが多様な価値観?目標を持ち、それぞれの進路を選択できる場であるべきと考えます。現在の制度では、学生が自分の意志に基づいて進路を選ぶ自由が、制度的?文化的に制限されているように感じられます。
高校生のときに選んだとはいえども、まさか大学生活がこんなにも決まってないことばかりで振り回されるものだとは思っていなかったはずです。
もし、しっかりと研究して欲しいという心意気があるのなら、受験前の2月中旬までに改めて説明会を開くのはどうでしょうか。
貴学が今後も、教育機関として学生の主体性を尊重し、多様なキャリア形成を支援する大学であり続けてくださることを、心より願っております。
学生の声にご配慮いただき、制度や運営の改善をご検討いただけますと幸いです。
回答日2025年9月24日
回答者
理工学部理工学科 医光/医工融合プログラム
貴重なご意見をお寄せいただき、誠にありがとうございます。また、医光/医工融合プログラムの運営の改善に、学生の皆さんからのご意見は必要不可欠であると認識しており、ご指摘いただいた点を真摯に受け止め、本プログラムの理念や運営方針および今後の改善点についてご理解いただけるように、以下に回答いたします。
カリキュラムの構成および運営体制
本プログラムは、光学?工学?医学の融合による全く新しい教育の枠組みを構築することを目的として設計されています。カリキュラムは十分に検討を重ねて計画したもので、特に専門科目については、将来のキャリアを見据えて柔軟に履修できるよう構成しています。しかし、一部の講義や研究室配属は、実際に運営する中で改善を図っているところもあります。そこで説明不足が生じたことは、今後の課題と受け止めております。
また、時間割についても、教員の異動や教室の空き状況からやむを得ず変更する場合がありますが、できるだけ早く周知できるよう努めてまいります。
在学生には、年度初めの学年別オリエンテーションや必要に応じて個別説明会を実施している他、入学希望者には、出願前(12月頃)に説明会を実施していますが、今後もさらなる安心につながるよう、丁寧に対応してまいります。
研究室配属等について
本プログラムでは、課題解決能力、独創的な発想力、そして高い主体性を備えた人材の育成を重要な目標としており、その一環として、早期からの研究活動を通じた教育機会の提供に取り組んでいます。
特に1年次からの研究室配属制度については、教員側にも大きな期待があり、学生の皆さんの潜在的な能力を引き出したいという思いが、研究活動に過度な参加を求められているように感じられたのかもしれません。また、「同じ大学の大学院に進学すること」が暗黙の前提であるかのような印象を与えているとのご指摘についても同様です。
関連教員に、改めて、学生一人ひとりの進路選択を尊重するよう徹底してまいります。
本プログラムでは、今年度より就職支援セミナーの実施や企業インターンシップ情報の積極的な共有など、就職支援体制の強化にも取り組んでいます。研究室配属、就職、進学の選択において、学生の皆さんが自立的に自らの将来を設計し、納得のいく進路を選択できるよう努めてまいります。
今後の対応について
いただいたご意見は、関連教員に速やかに共有し、履修指導の体制、学生の皆さんへの連絡体制の見直し?改善を行います。また、学生指導においては、多様な価値観や目標を尊重するよう、改めて注意喚起を行い、共通認識の浸透を図ります。
また本件を契機に、学生の皆さんとの意見交換会を定期的に設けることを計画しており、より双方向性の高い運営体制を目指します。
本プログラムでは、より開かれた、信頼される教育環境の実現に努めてまいります。今後も何かお気づきの点がございましたら、遠慮なくお声をお寄せくださるよう、お願い申し上げます。